美原のアミューズメント施設建設断念…函館バス

update 2007/3/20 12:42

 函館バス(函館市高盛町10)の寺坂伊佐夫社長は19日、同社で記者会見を開き、7月20日開業を目指して旧昭和ターミナル(同市美原3)に建設計画を進めていたシネマコンプレックス(複合映画館)などを備えるアミューズメントビルについて、駐車場にする土地を確保できなかったことなどを理由に断念すると発表した。バス事業の減収分を穴埋めする抜本策として打ち出しただけに、同社は経営基盤の強化に向け、早急な計画の練り直しを迫られることになった。

 昨年7月下旬に同社が示した計画によると、総工費は約13億4700万円。約1万725平方メートルの敷地に、鉄筋3階建て、延べ床面積約1万574平方メートルのビルを建て、店舗のほか、立体駐車場を併設し、駐車台数は屋外駐車場を含めて340台分を見込んだ。

 店舗部分には、スガイ・エンタテインメント(札幌)がシネマコンプレックスとゲームコーナーを、鈴屋商事(函館市本通2)がカラオケ店と飲食店を運営。このうちシネマコンプレックスは最大320人を収容できる一室を含む7つのスクリーンで、全1115席を完備し、函館バスは賃貸収入として2社から年間約1億4200万円を得る予定だった。

 記者会見に同席したスガイの藤直樹社長は、採算ベースに合う駐車台数を500台と試算。「滞留時間を2、3時間とした場合、駐車場がどうしても足りず、せっかく良い設備にしても満足してもらえなければ意味がなく、今回は残念だが撤退したい」と語った。

 寺坂社長は「土地の獲得に向けて懸命に交渉したが、駐車場の収容台数を伸ばせなかったのは事実。社運をかけて取り組んできた事業だったので、断念することになったのは非常に遺憾」と述べた。また、遊休地の活用法については白紙とした上で、「業種はシネマコンプレックスやアミューズメントにこだわらず、新しい事業に向けて早急に多方面と折衝していきたい」と話していた。

提供 - 函館新聞社



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