西部地区空き家/改築プラン提供、流通促進図る
update 2008/4/12 12:32
函館市は、西部地区に点在する空き家の流通を促進するため、本年度から物件調査や情報提供に取り組む。市が把握している西部地区の空き家は約120件あるが、実際に市場に流通している物件は20件程度。老朽化が進んでいる物件や地主の問題もあるため、活用があまり進んでいない。今回、現地調査をあらためて実施し、流通に意欲的な所有者には、建物を活用した改装・改築プランを提供し、市のホームページで活用策を公表する。「西部地区空家・空地相談室」の業務とともに、同地区の活性化につなげたい考えだ。
市街づくり推進課は、2003年度に同相談室を設置。昨年4月からは、市地域交流まちづくりセンター(末広町4)を利用して、NPO法人「はこだて街なかプロジェクト」(山内一男理事長)が毎週土曜日に窓口を設け、平日に来庁できない市民が相談できる体制を整えた。
相談件数は2006年度の22件から、昨年度は約70件に増加し、そのうち同センターには約30件が寄せられた。窓口を通じて、処分寸前の建物を九州からの移住者が買い取った事例もあったという。山内理事長は「相談室の認知度がもっと高まれば、歴史的財産としての建物がなくなることを防ぐこともできる」と話す。
市は、こうした動きを促進するため、西部地区一帯で5月に空き家調査を実施し、流通可能な物件の状況を把握。所有者から活用策の意向を確認し、専門家に建物の調査を依頼。再活用策として、改装のための物件の図面や、具体的イメージ図をつくり、必要な概算見積額を提示し、所有者の了解を得たものは、順次、情報を市のホームページで公表する。
同課は「空き物件を活用する方法がわからない所有者もいるはずで、気軽に相談してほしい。1件でも多くの物件が流通することを期待したい」と話している。
相談室は平日は市役所3階の同課、土曜日は午前10時から午後3時まで同センターで。問い合わせは同課TEL0138・21・3357。
提供 - 函館新聞社
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