湊町長ら 一両日にも聴取へ…森町官製談合疑惑で
update 2008/4/8 19:48
森町が2005年に発注した消防防災センター(同町森川町)の建設工事の入札で、町が主導した官製談合で落札業者が不正に選定された疑いが7日までに強まり、道警捜査二課などは一両日中にも、偽計入札妨害の疑いで、湊美喜夫町長(79)ら当時の町幹部と、工事を落札した建設業者2社の役員ら数人の事情聴取に乗り出す方針を決めた。容疑が固まり次第、強制捜査に踏み切り、不正入札に至る経緯や癒着の構図など事件の全容解明を進める。
関係者によると、疑惑が持たれているのは、05年9月に行われた同町消防防災センターの建設工事の指名競争入札。町側が入札業者の選定直前に新たに参入してきた、東京に本社を置く準大手のゼネコンを、当初は地元3業者で組んでいた町内最大手の建設会社との共同企業体(JV)に組み替えるよう働き掛け、公正な入札を妨害した疑いが浮上している。
問題の工事の入札には、同JVの2社を含め計14社が5つのJVを組んで参加。同センターの予定価格は5億4190万5000円だったのに対し、同JVの2社は予定価格ぎりぎりの5億570万円で落札した。落札率は98%。
同センターは05年4月の旧砂原町との合併に伴い、町消防本部と防災センターを併設する形で新設され、06年10月から業務を開始。延べ床面積は約2360平方メートルで、総事業費は約8億5000万円。建設には合併特例債を活用した。
町の入札参加業者を審査する「入札参加者指名選考委員会」の委員長を務める阿部眞次副町長は「今回の入札でJVの組み替えがあったこと自体、分からないし、報道で初めて知った。どんな入札も規定に従い公明正大に行われている」と強調。「町側が参加業者への指示や働き掛けをすることなどはあり得ないし、あってはならない話で、湊町長も『(入札に関して)指示したことはない』と言っている」と話している。
町側が入札に参加したJVの組み替えや業者間の談合が主導していたとされる疑惑について、湊町長は7日、「現在報道されているうわさのような話は全く身に覚えがなく、今の時点で町長としてお話しすることは何もない」とのコメントを発表した。
提供 - 函館新聞社
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