ヒグマ人身事故/「注意月間」直後の惨事
update 2008/4/7 12:01
【北斗】北斗市峩朗(がろう)の山中で、山菜採りをしていた七飯町の会社員掘抜誠一さん(50)がヒグマに襲われて死亡した事故は、道の「ヒグマ注意特別月間」が5日に始まったばかりの惨事だった。山菜採りや渓流釣りなどのシーズンは、これから本格化するだけに関係者は改めて注意を呼びかけている。
渡島半島は、人とヒグマの生息圏が一部で重なるため、道内でも特にヒグマと接触する危険性が高いとされている。平成に入ってから道南でヒクマに襲われた死亡事故は、1999年5月に木古内町で川釣り中の男性(当時47)、90年9月に森町で山菜採りの男性(当時75)、同年10月には、上ノ国町で花を摘んでいた男性(当時85)が命を落としている。
ヒグマの目撃例は毎年夏に多いが、死亡、負傷事故は4―6月、9、10月に集中している。そのため道では、毎年春と秋にヒグマ注意特別月間を設定している。この春は5月11日までで、出没地域に住む人のほか、山菜取り、登山、渓流釣り愛好者にクマとの遭遇事故をなくすため注意を促している。主にクマに出会わないため出没情報に気をつけたり、危険なヒグマを作らないためにごみを捨てないなどを呼びかけている。
道南で道アウトドアガイド(山岳ガイド)として活躍する函館山楽クラブの丸岡進一会長は「道南の山に入る時は、常にヒグマと出会う危険性があることを認識しなければならない。最大の予防法は、鈴やラジオなどの音がする物を必ず持参し、人間が近くにいることを知らせることで危険を回避できる可能性は高い。山菜取りや、登山の時にごみを放置しておくと、それを目当てにしたクマが現れやすくなるので、必ず持ち帰ってほしい」と訴える。
提供 - 函館新聞社
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