ヒグマにご用心 5日から注意月間

update 2008/4/4 11:00

 春の山菜採りシーズンを迎え、山林などで冬眠明けのヒグマと出合う危険が高まるため、道は5日から5月11日までを「ヒグマ注意特別月間」としている。渡島半島は道内でも特に人とヒグマの接触率が高いとされ、渡島支庁によると、過去5年間の渡島管内の捕獲数は平均60頭を超える。同支庁は「野山ではごみを絶対に残さないなど、遭遇しないための配慮を」と注意を呼び掛けている。

 同月間はヒグマとの遭遇が増える春と秋に設けている。渡島半島は特に、人の生活圏とヒグマの生息圏が一部重なるなど危険性も高く、道は同半島をモデル地区に指定し、保護管理計画を策定して対策を進めている。

 渡島支庁によると、管内の捕獲数は2003年度57頭、04年度68頭、05年度98頭、06年度59頭、07年度50頭。多くは農林水産物や人に被害を及ぼす恐れがある場合に行う「有害捕獲」で、残りは捕獲技術者の人材育成を目的として春に行う「管理捕獲」など。捕獲地域は八雲町が多いが、出没は管内各地で確認されている。

 対策として、入山の際は▽音を出す▽見通しの悪い場所、朝夕の行動は避ける▽明るい色など目立つ服装にする―などが必要。人に近づく危険なクマにならないようにするため、同支庁環境生活課は「生ごみや空き缶を山に捨てない、農作物の残さやイカゴロなどを放置しないように」としている。特に、母グマは神経質なため、子グマを見つけたらすぐにその場を離れることも大事という。

 同支庁ではホームページでの情報発信も行っているほか、期間中はパトロールしながら入山者にチラシを配布して注意を喚起する。

提供 - 函館新聞社



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