園亭周辺の門完成…旧岩船氏庭園整備
update 2008/4/3 13:06
函館市が復元整備を進めている「旧岩船氏庭園」(見晴町、通称・香雪園)の園亭周辺の門などが完成した。杉の皮ぶき屋根と、ヒバや竹を使用した正門は趣深い外観となり、前庭の池にかかる木橋や井戸の屋形なども整備。園亭周辺の復元は池を除くとほぼ完了し、また一歩、大正期の姿に近づいた。
香雪園は、道内有数の呉服商・岩船家の別荘地として、19世紀末に造成した純日本庭園。復元工事は、造園などの有識者でつくる保存整備委員会の意見を基に、1918(大正7)年ごろの姿に戻すことを前提に2004年度から進めている。園亭は昨年度から市民に開放され、親しまれている。
復元した正門の梁(はり)までの高さは159センチ。大人だと、やや中腰で身をかがめなくてはくぐることができない。市によると、当時の日本建築での標準とされる5尺3寸(約1・6メートル)とほぼ一致するサイズで、大正期の写真などを根拠に高さを決めた。
木製の橋は、幅が約1・1メートル、長さは約3・6メートル。松の丸太を並べた上に、三和土を敷き詰めた。井戸の屋形は柱が4本だったが、発掘調査で判明した2本に戻された。このほか、玄関先にアカマツ3本が植栽された。
見晴公園内では引き続き、板倉保存修理が進められているほか、本年度予算には園路広場整備費などが計上されている。
提供 - 函館新聞社
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