函館市内でもガソリン値下げ相次ぐ
update 2008/4/2 11:59
ガソリンの暫定税率が3月31日に期限切れを迎えたことを受け、函館市内と近郊でも1日から大幅な値下げ合戦が始まった。当初は、暫定税率分が上乗せされている3月中に入荷した在庫がなくなるまで値段を据え置くスタンドが多数とみられていたが、顧客の動向に合わせて営業中に値下げに踏み切るところが続出。夕方までには大部分のスタンドでガソリンが10―25円の値下げとなった。
在庫に関係なく1日からの値下げを宣言していたアサヒ商会(本社=函館市東山)では、午前9時にレギュラーガソリンを141・8円から25円下げて116・8円で販売。同社亀田給油所(函館市亀田町11)では、看板表示が変更されると同時に給油待ちの車が列をつくり混雑した。函館市内の主婦(60)は「いつもは値段を気にすることなく近くのスタンドを利用しているが、そのスタンドがまだ値下げしていなかったので初めてここ(アサヒ商会)を利用した。やはり25円の違いは大きい」と話すなど、価格に対して敏感な反応を示す市民の姿を浮き彫りにした。
一方、在庫分を売り切るまで値段を維持するとしていた、全道チェーンの燃料販売店では正午前後からスタンドごとに値下げを開始。このうち同市港町のスタンドでは午後1時ごろに約25円値下げしたところ、利用者の数は数倍に激増。同店によると「予想以上にスムーズに切り替えをすることができてほっとしているが、再度値上げとなった時の混乱を考えると頭が痛い」と話す。
同市湯の川地区にあるスタンドでも、在庫分を売ってから値下げする掲示を3日前から店に張り出していたが、朝から問い合わせが続いた。同店店長は「値段が下がっていないことを告げると無言で去る客もいた。客同士があの店は安くないと口コミで伝わったら、在庫を売り切って値段を下げた後にも客の戻りは遅くなる」と影響を懸念する。
一方、車を持たない西部地区の主婦は「ガソリンが値下げされても何の得にもならない。高齢者の家計にとっては食費と医療費が上がることのほうが大問題」と、消費者を置き去りにした騒ぎに苦言を呈している。
提供 - 函館新聞社
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