函館市教委、全国学力テストの詳細結果をHPで公表

update 2008/3/30 10:44

 函館市教委は、文部科学省が昨年4月に行った全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の詳細な調査結果をまとめ、ホームページ(HP)で公表した。学力調査については問題別に出題の趣旨とともに、改善点や留意点を提示。学習状況調査では、全国との比較や回答別の教科正答率を棒グラフで表し、学力との因果関係を確認できるように工夫した。市教委教育指導課は「家庭には学校外での生活実態を知ってもらい、学校と一体となって子どもの生活を見つめ直してほしい」と家庭での活用も期待している。

 学力調査では設問の狙いごとに、趣旨や改善の視点を示した。小学校国語の活用問題のうち、「情報を読み取る」設問に対しては、「文章や資料の様式に応じて、情報を的確に読む力を高める」ことを改善点として挙げ、留意点では「課題やテーマに応じて―妥当性や信頼性、説得力などの観点で比較したり、評価したりさせる」とした。

 小学生への学習状況調査のうち、基本的な生活習慣についての設問では、全国平均と比較して函館の子どもは毎日朝食を食べる割合が低いことや、テレビゲームやインターネットをする時間が長いことを提示。テレビやゲームの時間をルールとして決めているかなど「家庭でのしつけに関する設問については全国平均に比べ低い傾向」と分析した。

 中学生に対する同調査の学習時間については、読書が好きな生徒が全国平均を若干上回り、好きな生徒ほど国語、数学ともに正答率が高い傾向にあることを指摘。「家で宿題をしている生徒や読書が好きな生徒ほど、学力調査の平均正答率が高い傾向」と結論付けた。

 これらの調査を元にした「学力向上に向けた今後の取り組み」では「教育委員会、学校はもとより、家庭や地域とも連携した取り組みを進めることが必要」とした。このため市教委は、学力向上の取り組みを2008年度の学校教育の重点に位置付け、指定校での研究などを実施する。

 結果が掲載された市教委のHPはhttp://www.city.hakodate.hokkaido.jp/board_of_edu/shidou/gakuryoku.html

提供 - 函館新聞社



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