骨格ながら財源不足減少
update 2007/2/14 12:41
骨格予算とはいえ、新年度の財源不足は一般会計で2億円にとどまった。単純比較はできないが、本年度当初予算と比べ24億円も減少した。行財政改革効果で、予測を上回る13億1000万円の職員費削減が見込めることなどが大きな要因となり、井上市長は「現時点では、目標としている2009年度の財政健全化が実現できるのではないか」と述べた。
市が昨年発表した中期財政試算では、07年度の行財政改革効果を10億4700万円と見込んでいた。予定よりも2億6000万円余り上乗せしたことになる。新年度は一般会計で157人の職員を削減し、人件費を大幅に抑制する計画だ。
函館の経済情勢は依然厳しいが、法人市民税や都市計画税、固定資産税の増加など、わずかながら明るい兆しが見えてきた。市長は「地域経済を活性化させ担税力を上げ、自主財源を確保することで健全な財政運営ができる」と強調した。
そのために、市民サービスの確保や地域経済に直結し、緊急性や持続性のある事業は予算計上した。港湾整備に8億9600万円、沿岸漁業の構造改善対策事業に2億100万円、昭和小学校のプール整備に1億2200万円などを措置。新規事業では韓国や台湾との貿易促進に向け500万円を計上した。「骨格予算とはいえ、地域の将来を築く礎になるものには手を当てなければならない」(市長)。
市の「貯金」と言える財政調整基金と減債基金は約8億円が残る。骨格の肉付けとなる6月の補正予算案で新しい市長がどの程度、新規事業や政策的事業を盛り込むかは不明だが、両基金の活用を柱に事業が組まれるとみられる。
井上市政が掲げる行財政改革後期5カ年計画では、09年度には基金からの借り入れをせず収支の均衡を図り、財政を健全化する計画だ。計画3年目となる07年度予算案から、その道筋が見えてきた。
提供 - 函館新聞社
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