勝山館跡出土品921点を重文指定へ

update 2008/3/23 12:55

 【上ノ国】文化審議会(石澤良昭会長)は21日、上ノ国町の国指定史跡「上之国勝山館跡(かみのくにかつやまだてあと)」で発掘された出土品921点を重要文化財に指定するよう、渡海紀三朗文部科学相に答申した。本州をはじめ朝鮮半島や中国の陶磁器類、和鏡や装身具などの金属製品などで、近く官報で告示され正式登録される。

 勝山館は松前氏の祖・武田信広が15世紀後半に築いた山城。16世紀末まで武田・蛎崎両氏の居館となっていた。町教委は1979年から発掘調査を進め、国内外の陶磁器や金属製品、木製品など10万点を超える出土品や建物、井戸、空壕などの遺構が確認されている。

 「北海道上之国勝山館跡出土品」として、重要文化財に一括指定されるのは、こうした出土品のうち、本州、中国、朝鮮半島で生産された陶磁器をはじめ土器、土製品など313、ガラス製品17、木製品129、漆器10、石製品46、和鏡や装身具などの金属製品338、漁労具などの骨角製品65、繊維製品3の計921点。いずれも町が所有・管理している。

 同審議会は「北海道南部における当時の生活や、本州と北海道の交易・物資の流通、アイヌの人々との関係等を解明するうえで欠かせない資料」と高く評価している。

 檜山管内ではこれまで、江差町の「旧中村家住宅」、今金町の旧ピリカ遺跡から出土した石器類163点からなる「美利河遺跡出土品」のほか、上ノ国町の「旧笹浪家住宅」「上國寺本堂」が重要文化財となっており、管内で4件目、上ノ国町でも3件目の指定となる。

提供 - 函館新聞社



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