「弥生俳句会」12号完成

update 2008/3/22 12:22

 函館市の俳句結社「弥生俳句会」(大江流代表、会員約30人)は句集・随筆集「弥生」の第12号を完成させた。会員27人が5―10句を所感を添えて投稿し、大江さん(76)が感想や会員の紹介文を加えているほか、会員の随筆も掲載。大江さんは「中高年に励みと生きがいを与え、希望の光を灯す内容。ぜひご一読を」と話している。

 会は結成16年を迎え、句集・随筆集は年1回制作。会員はこの1年間で身に起ったことを書くなど、会の年鑑という存在になっている。俳句結社であるが、「しっかりかみ締められる言葉で文章を書くことが俳句づくりの基本」(大江さん)と随筆にも力を入れている。

 会員は70歳以上。大江さんは、元気で活動できる秘けつに「頭の体操を欠かさず、生き物へ愛情を持つこと。会員は皆、日記をつけ、歳時記や辞書で調べごとをすることを面倒と思っていない」と紹介する。

 最高齢は今年卒寿を迎えた君島登子さん。君島さんは随筆で、若いときに百貨店に務めていたときの話をしたためた。婦人装身具部に勤務し、豪華な商品があふれる中でけん命に働いた思い出を振り返り、「あの時代が私の青春。70年も前のこと、卒寿の今感慨無量です」とした。大江さんは感心しきり。「当時の話を流れるように読ませ、現在でも壮健さを感じさせる文章。私も頑張らなければという思いになる」

 大江さんは、函館のまちづくりは中高年の活性化にあると説く。「私たちがこれだけの文章を記し、俳句も詠む。年齢に負けず、まだまだこれからという気持ちを燃やしてほしい」と話している。

 A5判。121ページ。100部を制作。約20部ほど残っており、希望者には実費として1部800円で販売する。問い合わせ、申し込みは大江さんTEL0138・46・0586。

提供 - 函館新聞社



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