はこだて街なかプロジェクト、西部地区の歴史語る建物等のマップ作成事業進める、7月発刊目指す
update 2008/3/21 13:10
観光マップにない、まちの魅力を伝えたい―。まちの活性化に取り組む函館市内のNPO法人「はこだて街なかプロジェクト」(山内一男理事長)が、西部地区の歴史を語る建築物や跡地を載せたマップづくりを進めている。その建物などが持つ「物語」を盛り込み、市民や観光客に情報発信する。市内の全小学校にも配布する計画で、7月の発行を目指している。
西部地区には、明治・大正・昭和時代に建てられたさまざまな建築物が点在し、開港による外国との交流や大火の歴史の足跡も残っている。山内理事長は「今まで観光スポットだけが歴史を語っていたが、観光マップにない建物や跡地の物語を通じ、個々の歴史や文化のつながりを手軽に持ち歩けるマップで紹介したい」と話す。現存する歴史的建築物を壊さずに利活用する意義をアピールする狙いもある。
同法人は2007年度からマップづくりに着手。現地調査や関係者への聞き取り、資料収集を行い、西部地区に現存する建築物以外にも、跡地などの情報を集めた。この中から28の代表的な建築物などを選び、表面には地図、裏面には写真と解説文を掲載。「いくつかのキーワードを織り交ぜて、函館の歴史を浮かび上がらせたい」とする。
このため、和洋折衷や純和風など異なる意匠の民家、現在は別な用途に利活用されている建物、公共建築物、土蔵、大火を教訓にした防火構造などを切り口に紹介する。「四角いマンホール」など建築物以外の情報も取り上げ、著名な建築物を別な視点から解説することも考えている。
A2判12折りサイズで6000部発行し、市地域交流まちづくりセンター(末広町)などで配布する予定。山内理事長は「(このマップを利用して)函館のまちに今も生き続ける建築物に触れる“まち並み探検”を楽しんでもらえたら」と期待している。
提供 - 函館新聞社
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