主犯格らに3人に懲役5―10年…高3集団暴行死

update 2008/3/13 12:55

 函館市内の私立高3年佐藤智也君(当時18)が昨年8月、中学時代の同級生ら7人から集団暴行を受けて死亡した事件で、起訴された少年4人のうち、傷害致死や強要などの罪に問われた、佐藤君の元同級生で主犯格とされる少年(18)と、最年長の無職少年(19)、犯行当時15歳の元高校生(16)の3被告に対する論告求刑公判が12日、函館地裁(柴山智裁判長)であった。

 検察側は論告で「長時間、多数回にわたり執拗(しつよう)に攻撃するなど、犯行は残忍で極めて悪質」として、主犯格の少年に懲役5年以上10年以下、無職少年に同5―9年、元高校生に同5―8年の不定期刑をそれぞれ言い渡し、結審した。判決は27日。一連の事件で起訴された4少年の審理はこの日で終了した。

 論告で検察側は「被害者を痛め付けて楽しみ、自己の力を誇示しようと考えた短絡的で自己中心的な動機に酌むべき事情は全くない」と指摘した上で、「人命軽視も甚だしく、人間性が感じられない」とした。

 主犯格の少年について、検察側は「無抵抗の被害者の顔を約5回強く踏み付けた暴行が致命傷となった可能性が高い」と強調。「一連の犯行の主導的な役割を果たしたことは明らかで、最も責任が重い」とした。弁護側は「傷害致死事件には計画性がなかった」などとして寛大な判決を求めた。

 主犯格の少年は、最後に用意した手紙を読み上げ、反省と後悔の念を述べる一方、「家族は『ずっと待ってる』、友達は『ずっと友達だ』と言ってくれた。今まで生きてきて良かったと心の底から思う。社会復帰したら強く正しく精いっぱい生きていきたい」と話した。

提供 - 函館新聞社



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