トンネル効果認識…青函圏フォーラム
update 2008/3/9 12:00
青函トンネル開通20周年(13日)を前に、JR北海道主催の「青函圏フォーラム」が8日、函館市内のホテルで開かれた。約240人が参加。北大大学院経済学研究科の吉見宏教授の基調講演のほか、函館、青森の両市長らによるパネルディスカッションを行い、トンネルがもたらした効果や今後の両市における課題を探った。
吉見教授は「青函トンネル〜津軽海峡を貫いた道の役割と可能性〜」と題して講演。経済は広い範囲で考えることが大切で、トンネル開通によりそのルートが実現した、と指摘した。輸送について「連絡船時代よりスピードアップ、安定し、飛行機だけに頼ることがなくなったことは経済的にも強い」と説いた。
道新幹線について「函館と青森が隣町になり、経済圏としてこれまでとは異なる生活意識を考えるようになる。札幌まで結び、北日本に経済圏を作ることが大切」とした。
パネルディスカッションは「青函トンネルと新幹線がつなぐ青函地域のこれから」と題し、西尾正範函館市長、佐々木誠造青森市長、坂本真一JR北海道相談役、金道太朗函館湯の川温泉旅館協同組合理事長、蝦名幸一浅虫温泉旅館組合長が、青函トンネル開通の効果、道新幹線への期待、まちの課題について意見を出し合った。
蝦名組合長は「青函トンネル開通で宿泊客が増え、地域の人がまちの良さを見直すようになった」と紹介した。金道理事長は「函館と青森が結ばれていることをアピールしていきたい」と集客への活用を話した。
坂本相談役が「新幹線開業のスピードアップにより、魅力のないまちは日帰り観光地になる」と指摘。佐々木青森市長は「同時期に九州、北陸新幹線が開業する。青森、函館がお互いにあるものを組み合わせ青函圏として対抗しなければならない」とし、西尾函館市長は「青函が持ち、東京や大阪にないものを売り込む」とした。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。