青函連絡船就航100年記念イベント/摩周丸など3隻が一斉に汽笛、模擬操船も

update 2008/3/8 11:18

 青函連絡船就航から100年となった7日、函館市若松町の「摩周丸」(青函連絡船記念館摩周丸)、「八甲田丸」(青森)、「羊蹄丸」(東京)の3隻で、午前10時に記念の汽笛を一斉に鳴らした。摩周丸では出港時の作業を再現する模擬操船や、思い出を語り合う集いが行われ、訪れた市民や連絡船OBらが同船への思いを巡らせていた。

 記念行事は函館市のNPO法人(特定非営利活動法人)語りつぐ青函連絡船の会などが企画。模擬操船は同9時半、ドラの音で始まり、操舵室では、当時の制服姿のOBがブリッジや船首などに就いた航海士から無線で情報を受けたり、港内の様子、計器、天候をチェック。同10時に元摩周丸船長の山内弘さん(73)の「長声一発」の掛け声に続き汽笛を鳴らし、船は「蛍の光」のメロディーとともに青森へ向け“出航”した。

 同10時15分に終了、見守っていた人から拍手が起きた。父が八甲田丸の航海士だったという函館市美原の主婦有川樹里さん(48)は「父の働く姿を見ているようで感動した」と話していた。

 この後、思い出を語り合う「かたふり会」が開かれ、OBらが話に花を咲かせた。石狩丸の甲板長だった同市大縄町の小川重弘さん(74)は「連絡船の功績、安全な航海に努めた乗員の誇りを伝統として後世に伝えていきたい」と語った。

 青函連絡船は1908(明治41)年3月7日午前10時、青森から函館へ向け比羅夫丸が出航して歴史が始まり、88年3月13日に廃止された。

提供 - 函館新聞社



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