七飯町民劇場 8、9日に最後の公演

update 2008/3/6 15:57

 【七飯】1990年の初演以来、町民による手作りの脚本と演出、出演者で活動する七飯町民劇場(本宿克幸会長)は8、9日に町文化センターで最後の公演となるミュージカル「大沼伝説II ―時空(とき)を翔(こ)えて―」を上演する。創立から20周年のことし、最後を締めくくる大舞台を前にキャストやスタッフは練習に余念がない。

 同劇場は青年団活動の低迷に悩む町内の青年数人が中心となり、89年夏、当時の町教委職員や文化活動サークルのメンバー、町民ら有志で発足。町おこしと町の文化活動の向上を目指し「キャストはもちろん脚本・演出・作曲・振り付け・衣装・舞台装置などすべて町民手作りで取り組む」を基本方針に、町民に参加を呼び掛け活動してきた。

 初演は1200人、96年の「春らんまん」では最多の1500人が詰め掛け、熱演を楽しんだ。地域文化に貢献したことをたたえ、2001年には道地域文化推奨を受賞。だが、年々、スタッフの高齢化や後継者の不在、小中学生の参加数の減少などが進み、“20年の節目”に最終回を迎えることを決めた。

 「子どもたちと世代を超えた取り組みで、多くのことを学んだ。登校拒否や学校に居場所のない子、引っ込み思案の子が舞台を通じ、自信をつけてくれたことが何よりうれしい」と事務局長の田本慶子さん(65)。20年間、出演する子どもたちの変化を見つめ続けた。

 90年の初公演「鳴川物語」以降、「晴々峠下」(91年)「にんにく沢物語」(2004年)と町内を舞台に物語を展開。今回の舞台は01年公演の「2001年大沼伝説」の続編で、1000年以上前の大沼伝説の世界へタイムスリップした主人公の小学生の10年後を描く。キャストには小学生から短大生まで21人、大人25人が出演し、昨年から本格的に練習を行ってきた。当日はボランティアスタッフを含め、総勢130人の町民が舞台を盛り上げる。

 田本さんは最後の公演に寂しさをにじませながらも「登場人物の心の葛藤(かっとう)や心の変化が見所。ぜひご覧下さい」と来場を呼び掛ける。

 8日は午後6時半、9日は午後1時半開演。前売り券は大人500円、小・中学生300円で当日は200円増。前売り券は町文化センターや大中山コモン、大沼婦人会館などで取り扱っている。

 問い合わせは事務局(田本さん)TEL0138・65・4851。

提供 - 函館新聞社



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