津波の危険地図作製へ…函館市が新年度

update 2008/3/3 09:48

 函館市は新年度、津波の予想浸水区域や危険個所を図面で記すハザードマップの作製を予定している。新年度予算案に経費92万円を計上した。標高が低い函館湾の被害が懸念され、旧4町村地域も河川からの遡上(そじょう)などによる被害が予測される。こうした地域の住民の安全確保と防災意識を高める目的で作製する。

 市総務部によると、2005年に中央防災会議が公表した日本海溝・千島海溝周辺の8地震のうち、道の調査で函館は「500年間隔地震」「十勝沖・釧路沖の地震」「三陸沖北部の地震」の3つによる津波の被害が予測されている。

 1896年の明治三陸地震では岩手県を中心に2万人以上の死者を出したほか、1960年のチリ地震では1日かけて津波が到来し、函館はJR函館駅周辺や豊川町など一帯で浸水被害があったという。

 日本海溝・千島海溝のプレート(岩盤)周辺で起きる巨大地震でも、函館湾は港町―駅前―豊川町―函館ドック―入舟町方面までの一帯で浸水が予想されている。ハザードマップでは、予想される浸水区域や浸水の深さを色分けして表示するほか、避難所とその標高なども記す予定。

 旧4町村地域は函館湾に比べ標高があり、河川からの遡上ほか、斜路状になった海浜地で被害が懸念されている。どのような表示が効果的か検討を進める。

 津波ハザードマップは、東海地震や東南海地震による被害が予測される本州で作製が進んでいる。

 同部は「本年度内に作製、配布する避難所マップと合わせ、非常時に活用してもらうとともに、日ごろから防災意識を高めてほしい」と話している。

提供 - 函館新聞社



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