IT法廷完成 裁判員制度に向け函館地裁

update 2008/3/1 15:42

  2009年に始まる裁判員制度に向け、函館地裁に大型ディスプレーなど情報技術(IT)機器を整備した法廷が完成し、29日に報道関係者らに公開された。一般市民から選ばれる裁判員に審理を分かりやすくする狙いで、今後は図表や画像を多用した“ビジュアル系”の公判が展開される。

 同地裁2階の第2号法廷の左右の壁に65インチの大型プラズマディスプレーが1台ずつ掲げられ、裁判官や裁判員が座る法壇と、検察官、弁護人の席にもそれぞれ15インチの液晶モニター計10台が設置された。

 ディスプレーやモニターの画面には、証拠写真や検察、弁護側双方の冒頭陳述などの要点が表示できる。このほか、被告や証人が座る証言台にはタッチパネル式の液晶画面が取り付けられ、事件現場の見取り図などに専用のペンで直接書き込み、その場で印刷もできる。

 2号法廷は裁判員制度に対応するため、06年に裁判官3人と裁判員6人が横一列に座れる円弧状の法壇を整備。本年度は全国の地裁(支部を含む)70法廷でIT機器の設置が進められている。同地裁は「裁判員らに視覚的に訴えることで審理が分かりやすくなり、公判が円滑に進められれば」と期待を寄せている。

提供 - 函館新聞社



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