アドバイザー充実目指す…移住促進で函館市

update 2008/2/21 16:13

 函館市は新年度、定住希望者の気軽な相談や質問に答える「移住アドバイザー」を正式な組織として立ち上げ、地域の受け入れ態勢を強化する。移住者や市民がアドバイザーとなり、実際に移住した人が円滑に地域に溶け込んでいけるようサポートしていく方針。

 現在の移住アドバイザーは2組4人。その1組の中村圭佑さん(71)、知恵子さん(66)夫妻は2001年4月に関東から移住した。町会や地域の行事などに積極的に参加しながら友人・知人を作った経験を持つ。夫妻は「移り住む夫婦のどちらかが函館出身者の場合が多く、妻か夫のどちらかは函館を知らない。そうした人が新たな地で孤独にならないよう支えていくことが必要」と意義を語る。

 市と北海道コンシェルジュは昨年9月、本年度1回目の移住者交流会を開催。約50人が参加し、情報交換などで盛り上がった。一方で参加者から「なかなか気心が通じる友人ができない」との声もあり、交流会の定期的な開催や定住者が自然に集まるような場づくりを求める意見があった。

 こうした声を受け、市とコンシェルジュは今月上旬に開いた2回目の移住者交流会で、参加者にアドバイザー就任を要請した。行政主導で開いている移住者交流会も、自然な形でアドバイザーや移住者が集まって開けるようにしたい考えだ。

 移住アドバイザーは移住者だけでなく、一般市民も対象にしている。移住してきた市民が気軽に頼れるサポーター的存在で、市の定住促進事業を市民の側からも支える。

 市企画部は「多種多様な市民で支援組織をつくることで、親身になったアドバイスや支援ができる。移住者や希望者のちょっとした不安や疑問の解消にもつながる」とメリットを話している。

提供 - 函館新聞社



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