函館女性会社員殺害 中原容疑者を起訴 責任能力ある

update 2008/2/16 14:35

 昨年11月下旬、函館市内の会社員無量林智子さん(23)が、大学時代の同級生に刺殺された事件で、函館地検は15日、殺人容疑で逮捕された兵庫県姫路市飾磨(しかま)区、無職中原哲也容疑者(23)=当時函館市在住=を殺人や傷害などの罪で函館地裁に起訴した。同地検は昨年12月から2カ月間、中原容疑者を鑑定留置していたが、精神鑑定の結果、責任能力が問えると判断した。

 起訴状などによると、中原容疑者は昨年11月26日午前7時35分ごろ、函館市北美原の無量林さん方の駐車場付近で、出勤しようとした無量林さんの胸などを折りたたみナイフで数十回突き刺し、失血死させた。さらに、その場にいた無量林さんの母(57)の顔などもナイフで切り付けるなどし、全治3カ月の重傷を負わせた。

 同地検は「事前にレンタカーを借り、犯行現場を複数回下見するなど、合理的な計画性があった」と指摘。中原容疑者は動機について「無量林さんに好意を持っていたが、相手にされなくなり裏切られたと思った」と供述しているといい、背景に一方的な恋愛感情があったことが明らかになった。

 逮捕後に報道機関などに届いた手紙については「在学中にいじめを受けていたことをみんなに知らしめたかった」とし、犯行直後に関係先100カ所以上に投かんしていたことも判明。一方で「被害者の将来を奪って申し訳ない」と反省の弁も述べているという。

提供 - 函館新聞社



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