危険物取扱者免許、館政さんが完全制覇

update 2008/2/6 14:05

 【知内】知内高校(南和孝校長、生徒151人)3年、館政ななみさん(18)がこのほど、危険物取扱者免許の全類(計7種)を取得した。普通科に通う高校生が同免許を“完全制覇”するのは極めて異例。試験を主催する消防試験研究センター道支部(札幌)から表彰される予定で、南校長は「化学分野の知識を必要とする資格だけに、本人の努力のたまもの。後輩たちにも刺激を与えてくれた」と喜ぶ。館政さんは「資格を自信に頑張りたい」と張り切っている。

 この資格は取り扱う危険物の種類で分類され、一定量以上の危険物を貯蔵する化学工場やガソリンスタンドなどで、取り扱いや定期点検業務などの際に必要となる。

 館政さんは中学時代から化学に興味を持ち、「関連する資格を取得して、自分の進路に生かしたい」と、高校1年の2学期に初めて「丙種」を受験し、合格した。

 1つ上のレベルの「乙種第4類」では不合格も経験し、合格までに1年間を要したが、昨年7月に1、6類、10月に2、5類、12月に3類を次々に取得した。

 受験対策は参考書や過去の問題を集中的にこなしたという。不明な点があると、担当の下川幸宏教諭らに積極的に質問するなどした。

 3年間の担任で理科専門の高杉登志雄教諭は「化学は2年生からの科目なので、1年のときの丙種合格はほぼ独学に近い。最後まであきらめずに努力したことがこの結果を生んだ」とし、佐々木光晴教頭も「普通科でも自分の努力次第で、工業系の知識を身につけることができるということを示してくれた」と目を細める。

 館政さんは「不合格の通知が来るたびに何度もくじけそうになったが、両親から『何回落ちても頑張りなさい』と励まされたことがやる気につながった」と話し、「同級生からも『本当に全部取ったの?』『よく頑張った。すごいね』と言ってもらえてうれしい」と笑顔を見せた。卒業後は札幌の専門学校に通い、公務員合格を目指すという。

提供 - 函館新聞社



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