「青少年の自立支援の拠点に」…ふくろうの家移転

update 2008/2/4 18:23

 児童福祉施設などを退所した青少年の自立を支える、道内唯一の自立援助ホーム「ふくろうの家」が、函館市若松町から同市的場町に移転した。従来より広い民家を活用し、女子の受け入れ、情報発信や相談業務などの事業拡充を図る。高橋一正ホーム長は「道南における自立支援の拠点にしたい」と話している。

 同ホームはNPO法人(特定非営利活動法人)青少年の自立を支える道南の会(藤田俊二代表)が2005年、若松町にある築40年以上の民家を借りて開設。しかし建物が老朽化し、部屋数が少なく男子のみ5人までしか受け入れられない状況だった。

 新施設は木造2階建ての築27年の民家。建物面積は約287平方メートルで、部屋数は12室と、従来の2倍に増えた。公的助成を受けられる定員6人分の個室を確保し、通学や通勤に便利な場所を選んだ。改修工事を加え、子供たちとのコミュニケーションを図りやすくする対面キッチンに変えたほか、入居者の個人スペースは男女別に仕切り、風呂や洗面所、トイレなども別々に設け、女子の入居に備えた。

 このほか、空いている部屋をゲストルームや事務室兼相談室に利用する。新規入居や思春期問題の相談事業、茶話会の開催など地域交流事業にも乗り出す。社会福祉を学ぶ学生らと入居者の交流機会も設ける。

 同ホームには保護者の虐待や経済的事情などで親元で暮らせないおおむね15―20歳が共同生活する。家庭事情で家族の後ろ盾がないため、生活拠点がなく就労できない青少年に寄り添い、自立を支援している。

 まだ公的助成はなく、ボランティア協力や会員らの浄財など、多くの善意が運営を支えるが、改修工事費が当初の見積もりを上回り、財源に600万円の不足が生じているという。全道に自立支援の輪を広げるため、道南での事業定着を目指す同ホームは、寄付などの協力を広く市民に呼び掛けている。

 寄付の申し出など同ホームTEL0138・54・6844。

提供 - 函館新聞社



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