「鬼は外、福は内」…願いさまざま各所で豆まき

update 2008/2/4 18:22

 季節を分ける「節分」の3日、函館市内の寺院や神社では1年の無病息災を祈る節分会(せつぶんえ)や節分祭が行われた。それぞれで豆まきがや厄払いが行われ、参詣者は商売繁盛や家内安全、受験合格などを祈った。 

 ◆500人が厄払い 1年の無事祈る…常住寺

 青柳町の日c」宗常住寺(鈴木日曦寛住職)では、節分会が行われ、檀家や地域住民ら約500人が参詣した。鈴木住職ら僧侶7人が経を唱え、参詣者の厄払いをしたほか、祈とうを申し込んだ約600人の名前を読み上げ、家内安泰や良縁成就、子どもの発育増進など、それぞれが託した願いを祈念した。

 鈴木住職は、寒さが厳しくなるにつれて燃料費が高くなる今の世相に触れながら「火のそばが一番寒いという言い伝えがあるが、それは寒さに背を向けているから。体を積極的に動かすことによって体が温められる。一寸先は見えない世の中だが、むしろ今の時代は世間に背を向けず積極的に生きることが大事」と法話を述べた。

 その後、豆まきが行われ、2手に分かれた参詣者は豆をまくことと、豆拾いをそれぞれ体験しながら1年間の無事を祈った。このほか、福引が行われたほか、参詣者にそうめんが振舞われた。

 ◆豆やもちまく冷水荒行も…高穂神社

 上湯川町の高穂神社(澤口廣宮司)の節分祭では、氏子や地域住民らが豆まきや厄払いなどをして無病息災や家内安全を願った。

 豆まきには、約250人が参詣。澤口宮司や神社役員らに続き、厄年の人や今年の干支(えと)の子(ね)年生まれの人、船主らが順番に豆をまいて、厄を払った。豆のほかにもちがまかれ、参詣者は手を広げたり、「こっち、こっち」などと呼びかけるなどしながら、豆やもちを拾い集め、袋一杯にしていた。

 厄年の人をはじめ祈とうの申し込みをした約500人分の厄払い大祈祷(とう)が行われたほか、澤口宮司や¥・悄覆佑・砲蕋郷佑・e發陵・・紊鯊里砲・韻詢篆綛唸圓・圓錣譴拭・r

 澤口宮司は「皆さんがこの1年平穏で円満に暮らしていければ」と話していた。

 ◆「開運」焼印のまんじゅうも…永全寺

 函館市昭和2の曹洞宗永全寺(齋藤隆明住職)で開かれた節分会では、檀家や近隣住民ら約200人が齋藤住職らの大般若経の転読に耳を傾けたほか、豆まきなどで1年の家内安全や無病息災などを祈った。

 今年は日曜日とあり、同寺が毎月1回実施している「子供座禅塾」に参加している小中学生も加わり、本堂はにぎわった。毎年節分会に参加しているという同市美原1の主婦金田幸子さん(63)は「札幌に住んでいる息子夫婦と2人の孫の健康などを祈ります」と真剣な表情で手を合わせていた。

 豆まきでは、齋藤住職や厄年の参加者らが升に入った豆や「開運」の文字が焼印されたまんじゅうなどをまいた。「鬼は外、福は内」の掛け声の中、一心不乱に豆などを拾い集める参加者の姿が見られた。

 まんじゅうの中には米5キロなどが当たるくじがあり、見事に幸運を引き当てた同市富岡町3の主婦山本倫子さん(64)は「家族の幸せを祈るため、10年ほど前から欠かさず参加している。今年は良い年になりそう」と顔をほころばせた。

提供 - 函館新聞社



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