風力発電で桧山が脚光
update 2007/3/14 13:09
【江差】北海道電力(札幌市)が募集していた風力発電からの売電事業者に、江差町で発電事業を計画している日本風力開発(東京)が決定した。桧山管内では同社を含む複数の電力事業者が風況調査を進めるなど、風力発電の好適地として脚光を浴びている。
北電は2月に抽選枠(2万キロワット)と入札枠(3万キロワット)で事業者を募集。抽選枠は23社が応募した。同社は江差町で1500キロワットの風車13基(1万9500キロワット)を設置する計画。北電の購入条件は1キロワット時の単価が3・3円。受給期間は2010年3月から17年間。
一方、上ノ国町で3万キロワット級の風力発電を計画していた電源開発(東京)は、入札枠で応募したが、40社以上の入札があり落札には至らなかった。同社は風況調査を行った夷王山周辺を全国的に優良な立地条件と評価。今後も前向きに建設を検討する方針を町に伝えた。
日本海に面した桧山管内は、国際的な二酸化炭素排出規制などの影響もあり近年、複数の電力事業者が好適地として注目。両町をはじめ乙部町など各地で風況調査が行われている。
管内では先発組として1998年―2002年に上ノ国町(1000キロワット)、エコ・パワー(800キロワット=江差町、1200キロワット=せたな町)、江差ウインドパワー(2万1000キロワット)が風力発電を開始。後発組では03年に旧瀬棚町(1200キロワット)、05年に電源開発(1万2000キロワット=せたな町)が新たに参入した。だが、ウ社はずさんな立地計画が原因で経営難に陥ったほか、技術の発展途上期に参入した先発組は多くの機械トラブルにも悩まされた。
また、クリーンエネルギーとして脚光を浴びるが、予想を超える落雷、景観や環境への影響、風車への野鳥の衝突、廃止後の跡地問題など、さまざまな“逆風”が吹き始めたのも事実だ。先発組が苦戦する中、最新の技術やノウハウを蓄積して参入する日本風力開発による事業だけに、新展開に関心が集まりそうだ。
提供 - 函館新聞社
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