乙部タラコ新商品開発へ出身者が札幌などで市場調査
update 2008/1/28 15:23
【札幌、乙部】新たな乙部ブランドの創出に向けて、町内特産のタラコやスルメイカを活用した新商品開発を進める乙部町商工会(三上岩雄会長)は、札幌や東京在住の乙部出身者でつくる同郷会を通じて、新商品の市場調査を行うユニークな取り組みを進めている。26日に札幌で開かれた「さっぽろ乙部会」(渡辺鶴雄会長)では、完成したばかりの最高級タラコ「玉粒(たまつぶ)」のPRを兼ねた試食会とアンケート調査を行い、会場を訪れた大勢の会員から高く評価された。
「玉粒」は、漁業者や加工業者でつくる「浜のたらこ伝承会」が、最高品質のタラコを着色料や添加物を一切使わず、塩だけで漬け込んだ。2月に東京で開かれる食品バイヤー対象の展示会「ニッポンいいもの再発見!2008」に出品するほか、アラブ首長国連邦(UAE)の第2の都市で、経済成長が著しいドバイで開かれる大規模な食品見本市「ガルフード食品フェア」に出展して国際デビューする予定だ。
さっぽろ乙部会の総会は26日、市内のホテル・ノースシティ開かれ、札幌圏に住む100人近い会員をはじめ、町内からは寺島光一郎町長、阿部一町議会議長が参加した。会場では、商工会の敦賀正春事務局長らが、旧交を温め合う会員を対象に試食を勧め、アンケートを行った。完成したばかりの「玉粒」を一般の人に披露するのは初めて。アンケートは味覚、量、価格、パッケージなど8項目。協力してくれた会員には試供品1箱をプレゼントした。
タラコに深いこだわり持つ会員は「とてもおいしい」「土産品に最適。空港や駅で買いたい」「塩分が低いので安心」「自信を持って良い味だ」と高く評価。敦賀局長は「予想以上の好感触。健康志向も受け入れられた」と笑顔を見せた。商工会は、アンケート結果を商品の改良や企画開発に生かす。
商工会は昨年度から、故郷に愛着を持つ乙部出身者が集まる同郷会が、新たなビジネスチャンスになるとして着目。会員に故郷の味覚を楽しんでもらうだけでなく、商品PRを通じて、ビジネスや贈答品にも地場産品を活用してもらうおうと、会場での物産展をスタートした。本年度は、タラコやイカの新商品開発が本格化していることから、新たに市場調査を進める好機ととらえ、昨年11月に開かれた「東京おとべ会」でも、イカ加工品の試食会を開き、商品開発の資料として活用している。
さっぽろ乙部会の渡辺会長も「乙部ブランドが世界に広がり、乙部に住む若者たちが農漁業の分野で幅広く活躍できるようお手伝いしたい」と語り、商工会の取り組みを全面的に歓迎している。
提供 - 函館新聞社
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