乙部のタラコ 海を渡る…来月、中東の食品見本市に出品
update 2008/1/22 09:45
【乙部】新たな乙部ブランドの確立に向けて、乙部町商工会(三上岩雄会長)を中心に開発したタラコの新商品「玉粒(たまつぶ)」が、2月にアラブ首長国連邦(UAE)の第2の都市・ドバイで開かれる大規模な食品見本市「ガルフード食品フェア」に出品されることが決まった。同商工会は、町内産水産物の販路開拓や高付加価値化につながるとして、成果に期待を寄せている。(松浦 純)
タラコの出品は、建設コンサルタント会社のドーコン(札幌)を中心とする研究グループが進める道産農水産物の輸出拡大に向けた市場調査の一環。道東海大、公立はこだて未来大のほか、冷凍輸送技術の開発に携わる企業でつくるグループは、農水省の補助を受けて、船舶での輸送技術開発や輸出先での市場調査を進めている。
乙部特産のタラコやイカの新商品開発や地域活性化を目指して、同商工会が立ち上げた「地域資源有効活用促進活性化検討委員会」の委員長を務める馬渕悟・道東海大教授を通じて、中東でタラコの販路開拓の可能性を探ることになった。
検討委は本年度、高品質を誇るスケトウダラの卵を使った新商品「玉粒」を開発。虎杖浜(胆振管内白老町)など、ライバルとなる道内産タラコと高級感や健康志向で徹底した差別化を図るため、価格も120グラムで1500円と高めに設定。町内の漁業者が守り通した伝統製法を生かしたもので、同商工会の敦賀正春事務局長は「添加物や着色料を一切使わない最高品質のタラコになった。国内外での評価に期待している」としている。2月に東京で開かれる全国規模の食品見本市にも出品する。
ドバイは中東を代表する貿易拠点で、オイルマネーを背景に高級リゾート地として発展している。中東や欧米の富裕層が数多く滞在している現地では、すしや刺し身などの日本食ブームが盛り上がりを見せ、道産食材の新たな輸出先として注目されている。ドバイでの評価を通じて、イスラム圏特有の宗教的理由による食物の規制や食品のし好を把握、どのような道産食材が輸出品目にふさわしいか調査する方針という。
提供 - 函館新聞社
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