函館出身の岩田さん、市などに油絵56点寄贈
update 2008/1/21 09:42
函館市出身で東京在住の岩田治子さん(80)が、これまでに自身が描きためた油絵作品56点を、函館市や同市内の病院、福祉施設などに寄贈する。函館の画壇で活躍した父の故佐野忠吉氏の作品を、同市や道立美術館に寄贈する作業に尽力した元函館文化会会長の関輝夫さん(82)への感謝の気持ちを表そうと決意した。24日までは寄贈を前にした個展を、丸井今井函館店(同市本町)で開催している。
岩田さんは函館市生まれ。洋裁業のかたわら、服飾デザインを学ぶために始めた美術の世界に触れるうちにのめり込み、40代から本格的に作品を描くようになった。父は66年に亡くなったが、函館市民会館の館長だった関さんの協力で同館で遺作展を開き、その後市などに作品を寄贈することができた。
岩田さんは「関さんには本当に長い間お世話になり、この感謝の気持ちを表したいと思った」と言う。しかし関さんは自分で受け取ることはせず、市など公の施設などに寄贈することを提案。「病院に寄贈するのはたくさんの人に見てもらって元気になってほしいから。その力が岩田さんの絵にはある」と話す。
個展は「心を癒やす静物画・岩田治子油絵展」(道南・生と死を考える会主催)とした。会場に並ぶ絵はすべて静物画で、果物と生花には独特のみずみずしさとすがすがしさがあふれている。
「派手な絵ではないが意識して明るく描いている」と岩田さん。果物の一番おいしそうに見える時期をキャンバスに閉じ込めた絵を前に、来場者の口からは「おいしそうだねー」の言葉が自然と出ていた。
提供 - 函館新聞社
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