縄文文化交流センターを国宝がある「道の駅」に/市長が要望書提出へ

update 2008/1/18 09:16

 函館市は、市内臼尻町に建設予定の縄文文化交流センターを「道の駅」として利用するため、指定に向けた要望活動を行う。22日に西尾正範市長が建設予定地に接する国道278号の道路管理者の函館開発建設部(市内大川町)を訪れ、要望書を大寺伸幸部長に手渡す。同センターは著保内野(ちょぼないの)遺跡で出土した「中空土偶」をはじめとする発掘資料を展示することにしており、指定が実現すれば、国内唯一の「国宝を見ることのできる道の駅」として、全国にPRできそうだ。

 道の駅はドライブなどで道路を利用する人の休憩や、地域情報の発信場所などとして全国に整備され、市内には「なとわ・えさん」(日ノ浜町)がある。指定登録は沿線自治体の構想や計画を基に、道路管理者と協定を結んだ上で整備計画を策定。25台分以上の駐車場を確保することや、24時間利用可能なトイレの整備など一定の要件を満たせば、指定を得ることができるという。

 同センターの建設予定地は現在、国道278号のバイパスとして整備が進められている尾札部道路(尾札部―大船間14・8キロ)沿いで、道の駅に指定されることで、整備促進の効果も期待される。施設整備の効率化や国道からの円滑な誘導を促すなど、集客効果を高める狙いもある。

 市土木部は「国宝がある道の駅として、道路利用者にも地域の文化を知ってもらえるチャンスになり、地域振興につながる」と話している。

 同センターは新年度に基本設計と実施設計を終え、2009年5月の着工、10年10月の開館を予定している。

提供 - 函館新聞社



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