江差町議会 水道会計経営健全化へ特別委設置、あす初会合
update 2008/1/9 09:58
【江差】多額の累積欠損を抱える水道事業の経営改善に向けて、江差町議会は「水道会計の経営健全化に関する調査特別委員会」(小野寺眞委員長)を設置、10日に初めての会議を開く。同町ではダム建設などの設備投資に伴う起債償還が水道事業の経営を圧迫しているほか、人口減少に伴う料金収入の落ち込みが深刻化。同委では、水道料金の値上げの是非を含めた経営改善策の在り方について議論を深める方針だ。
町上下水道課によると、水道事業会計は2006年度決算で、9億2457万円の累積欠損を計上。同年度の経常損失も9773万円に上った。同課は「約3億円ある料金収入の大半をダム建設など設備投資の借金返済に充てている厳しい状態。人口減少に伴い料金収入が減り続ければ、将来的に経営が立ちゆかなくなる事態も予測される」と説明する。
市街地周辺に大きな水源を持たない同町は、渇水対策の一環として、1989年からの水道設備の第5次拡張計画に基づき、上ノ国町とともに「上ノ国ダム」を建設。江差町の負担は約70億円に上った。また、市街地が高台と海岸沿いに分かれているため、地形的制約から複数の配水系統が必要となり、施設整備や維持に要する経費が割高になる一方、町内の給水人口は過疎化に伴い減少を続け、料金収入も大きく落ち込んでいる。
こうした背景から、同町の水道料金は、給水管の直径が13ミリの一般家庭を例にとると、10立方メートルで2646円(全道14位)、20立方メートルでは5531円(同5位)と、全道的にも高水準にある。議長を除く全議員で構成する委員会では、慎重論も根強い料金値上げの是非を含めて、水道事業の経営改善に向けた方策について議論を進める方針だ。
提供 - 函館新聞社
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