24日から故・岡村昭彦さん写真展

update 2007/12/18 09:28

 昭和30―50年代にベトナム戦争をはじめ、世界各地の戦場や飢餓の現場などを取材し、「南ヴェトナム戦争従軍記」(1965年、岩波新書)の著者としても知られる、函館ゆかりの国際報道写真家、故・岡村昭彦さんの軌跡をたどる写真展が24日から、函館市地域交流まちづくりセンター(函館市末広町)で開かれる。主催するNPO法人はこだてフォトアーカイブス・はこだて写真図書館の津田基理事長は「世界的に活躍した地元ゆかりの写真家の存在を多くの人に知って欲しい」と話している。(新目七恵)

 東京出身の岡村さんは1953年、24歳の時に上磯町(現北斗市)のトラピスト修道院に客室係として住み込み始め、翌54年に函館市内の書店「栄文堂」経営者の娘と結婚。約3年間を函館で過ごした後、報道写真家としての活動をスタートさせた。

 64年、南ベトナム前線での写真が米雑誌「LIFE」で特集され、翌65年には米海外記者クラブ賞を受賞。北アイルランド紛争やビアフラ戦争(ナイジェリア内戦)など精力的に取材を進め、戦争の実態を写真やペンで鋭く訴え続けたほか、晩年はホスピスなどにも先進的に取り組んだ。85年、56歳の時に敗血症で死去した。

 今回はベトナムを中心に、岡村さんの活動全体を振り返る写真約100点を展示する。津田理事長は「岡村さんにとって函館での時間は、落ち着いて世界を見て、外への興味を蓄積させた貴重な時間だったのでは」と説明し、「殺伐とした今の時代、ヒューマニズムをもとに、理念を持って活躍した写真家がいたことを忘れないでほしい」と話している。

 写真展は来年1月12日までの午前9時―午後6時(12月31日から1月3日まで休館)。入場無料。問い合わせははこだて写真図書館рO138・27・1018。

提供 - 函館新聞社



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