知内小、リングプル回収し車いす寄贈 今回で4台目

update 2007/12/18 09:26

 【知内】先輩が築いた伝統を引き継ぐ―。空き缶のリングプルを回収し、合計重量660キロで車いすと交換できる制度を利用、福祉貢献活動に力を入れる知内小学校(大澤照雄校長、児童151人)がこのほど、4台目となる車いすを町内の高齢者介護福祉施設「知内しおさい園」(吉田多加嘉施設長)に寄贈した。贈呈式には児童会長の小辻裕康君(12)ら児童5人と大澤校長が出席。施設利用者が見守る中、小辻君が「多くのボランティアの協力で車いすを用意することができました。大事に使ってください」と手渡した。

 同小は1999年からリングプル回収を開始。当時、静岡県の資源回収業者がリングプルを車いすに交換していることを知り、PTAや役場、商店街などの支援を受けながら児童が回収に励んだ。

 ところが、翌2000年3月にこの業者が廃業。集めたリングプルが無駄になるのでは―と児童らは落胆したが、江別市の商店街有志が同様の事業を受け付けていたため、なんとか回収を続けることに。

 この際、落ち込んだ子どもたちの様子が新聞などで報じられたため、町内外から同校にリングプルの提供が相次ぎ、01年3月に初めて交換に必要な660キロを達成。その後も回収作業は代々引き継がれ、02年、04年と規定量に達し、その都度、車いすを同施設に寄贈し続けてきた。リングプル回収は同小伝統の取り組みとなっている。

 贈呈式で大澤校長が「函館や札幌など、町内外の多くの皆さんが協力してくれた結果。来年には新・知内小学校が開校するので、散歩がてら遊びに来てください」とあいさつし、吉田施設長から小辻児童会長に感謝状が贈られた。

 施設利用者は温かい拍手で感謝を示した。児童たちは「いつまでも元気でいてください」と笑顔で答えていた。

 吉田施設長は「福祉社会への貢献を目的にするこのような活動は本当に素晴らしい。子どもたちをはじめ、賛同してくれた皆さんに心から感謝したい」と話している。同校では現在60`のリングプルを回収済みで、今後も継続して集めていく。問い合わせは同校рO1392・5・5026。

提供 - 函館新聞社



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