40年間の思い凧に込める…梅谷、近藤さん160歳2人展
update 2007/12/8 16:25
約40年間にわたって凧(たこ)を作り続けている函館市山の手町の梅谷利治さん(78)と、趣味でビデオ撮影を楽しみ、梅谷さんの凧揚げに同行している同市中道の近藤正信さん(82)の作品展示とビデオ上映を合体させた「160歳感謝二人展・凧&ビデオ」が、いしい画廊(同市本町)で開かれている。2人の年齢を合わせるとちょうど160歳。梅谷さんは「ここまで生きられたことに感謝したい。40年間の思いが込められた作品を会場で楽しんでほしい」と話している。11日まで。
梅谷さんは日本凧の会会員で、創作凧研究所「創作凧治工房」を主宰している。毎年、作品展を開いているが、今回初めて近藤さんとの二人展に取り組んだ。近藤さんはこの3年間、梅谷さんが行う凧揚げに同行し、市民が楽しむ表情や様子を撮影してきた。
梅谷さんが「凧を展示する会場で、実際に揚げている様子を紹介するのは面白い」と考え、近藤さんのビデオを活用しようと企画した。会場では12の干支(えと)をモチーフにした凧や、函館の町の象徴であるイカや五稜郭にちなんだ凧など、33種類の約300点を展示している。
干支をモチーフにした作品は、1974年の「辰(たつ)」以来毎年製作し、ことしは来年の「子」を出品。ネズミの顔をハート型にし、丸々の目が印象的な凧は縦横27センチで、合成紙やポリエチレで仕上げた。
このほか、人間の歩く早さで上げられる「歩行用ミニ凧」や、大空の水族館と名付けた色鮮やかなイカやクリオネの凧なども並んでいる。天井に掲げられた全長約10メートルの「龍」の凧も迫力満点だ。
梅谷さんは市内の高校で美術教諭を務めていた際、「生徒に大きな空をキャンバスに、自由な絵を描いてほしい」と考え、好きな絵を描かせて凧を揚げたのを機に、これまで製作を続けてきた。今回の二人展について、近藤さんも「自分の撮影したビデオが会場で上映され、梅谷さんと一緒にやれてうれしい」と話している。時間は午前10時から午後6時まで。
提供 - 函館新聞社
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