「アリア」が仏映画祭で最優秀観客賞。長万部町出身の坪川監督インタビュー
update 2007/12/7 18:41
長万部町出身の映画監督、坪川拓史さん(35)=東京在住=の新作「アリア」が、フランスで11月に開かれた日本映画専門のキノタヨ映画祭で最優秀観客賞に輝いた。映画は昨年8月、函館市や長万部町内などでも撮影され、道南の風景が登場する。7日開幕の「第14回函館港イルミナシオン映画祭2007」での上映前の6日夜、函館入りした坪川監督に受賞の喜びなどを聞いた。
坪川監督は2005年、自主制作映画「美式天然」でトリノ国際映画祭(イタリア)のグランプリと観客賞を獲得。長編2作目となる「アリア」は、妻を亡くしたピアノ調律師(塩野谷正幸)が、年老いた人形遣い(小松政夫)から頼まれた「あるピアノ」を探すロードムービーで、函館の喫茶店や長万部の旭浜などの風景が多く織り込まれている。
同映画祭は仏での日本の芸術作品の普及などを目的に昨年から開催。今回は13作品が参加し、観客の投票から受賞作を決定した。グランプリは市川準監督の「あしたの私のつくり方」で、最優秀観客賞は準グランプリに当たる。
「アリア」はことし1月の完成後、数々の海外の映画祭に参加しているが、受賞は初。坪川監督は「純粋に観客に選ばれて初受賞でき、うれしい」と喜び、「これまでの映画祭では泣きながら感想を話してくれたり、人種も国籍も関係なく評価してくれる人がいた。それぞれの感じ方で観て欲しい」と語った。
イルミナシオン映画祭へのゲスト参加は昨年に続き2回目。「生まれ育った場所で撮影した映画が、子どものころ初めて映画に触れた函館の街の映画祭で上映され、不思議な思い」とし、「日本での上映はまだ未定。この機会に多くの人に足を運んで欲しい」と話した。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。