日銀函館支店10月の金融経済動向、「依然足踏み感続く」

update 2007/12/6 13:43

 日本銀行函館支店(服部誠弘支店長)は3日、10月の道南地方の金融経済動向を発表した。生産面は、国内外の需要好調のため電子部品などで堅調に推移したが、公共投資や個人消費の低迷が続いているほか、民間建設需要が弱まっており、道南の景気について「足踏み感が強い状況が続いている」との判断を据え置いた。

 生産は、電子部品や造船の高操業が続き、水産加工や魚油などの食料品が食の安全に対する意識の高まりから持ち直し基調。観光は、函館空港の乗降客数が前年同月比7・2%減の18万9800人、五稜郭タワーが同7・1%減の10万900人だったものの、ホテル(主要17社)の宿泊客数が同1・7%増の16万5600人、函館山ロープウェイが同4%増の11万1700人と、ともに好調を保っている。

 公共投資は、渡島・桧山管内の公共工事請負額が同75・9%増の75億1600万円と、5カ月ぶりに好転。しかし、4月からの累計では、前年同期を16・7%下回っている。

 個人消費は、衣料品や身の回り品などが低調で、小売店(主要10社)の売上高は、同4・2%減の57億5400万円と8カ月連続の前年割れ。一方で、薄型テレビや携帯電話、ゲーム関連商品などは順調な売れ行きが続いており、普通・小型車の新車登録台数が同2・4%増の715台と5カ月ぶりにプラスに転じた。

 設備投資は、非住宅着工(函館市内のみ)の棟数が同54・5%減の10棟、床面積が同15・7%減の9269平方メートルと、ともに低下。新設住宅着工(同)は、持ち家が低迷したが、分譲や貸家が回復を見せ、全体では同26・2%増の154戸と、6カ月ぶりのプラスとなった。

提供 - 函館新聞社



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