大谷派函館別院が国重文に正式指定
update 2007/12/5 15:51
文部科学省は4日、国内初の鉄筋コンクリート造りの寺院として知られる函館市元町16、真宗大谷派函館別院(梨谷哲栄輪番)の建築物3棟を国の重要文化財に正式に指定した。同日官報に告示した。
同別院は今回、「大谷派本願寺函館別院」として正門と本堂、鐘楼(しょうろう)の1件3棟の指定を受けた。道内では唯一で、全国では10件が指定された。
函館市内の建造物で重要文化財は、旧函館区公会堂(元町3)、函館ハリストス正教会(元町11)、太刀川家住宅店舗(弁天町15)、遺愛学院(杉並町23)に続き5件目。
同別院は1907(明治40)年の大火で焼失したが、当時の帝室技芸員、伊藤平左衛門9世の依頼で15(大正4)年、現在地に鉄筋コンクリート造りで本堂を再建。本堂の正面は幅33メートルで、正門や鐘楼も続けて建てられ、鉄筋コンクリート造りの寺院建築の先駆けとなった。10月19日に開かれた文化審議会では、函館の耐火建築物普及の契機となった建築物として評価された。
重要文化財の正式決定を受け、市教委は「函館が早くから建物の耐火対策に取り組んだことをさらにアピールできるのでは」としている。
提供 - 函館新聞社
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