シートベルト着用率、函館が全道ワースト返上
update 2007/12/3 09:28
今年のシートベルト着用率の全国調査で、函館市は90・6%となり、全道18地点中最低だった記録を返上したことが道警函館方面本部のまとめで分かった。前年比10ポイント増の大幅アップで、2002年の調査開始以来、90%の大台を超えたのは初めて。一方、隣接する北斗市が88%で全道最下位に転落したほか、依然として全国(95%)や全道(93・9%)平均には及ばず、道南の運転モラルに課題も残した。
調査は警察庁と日本自動車連盟(JAF)が毎年10月に実施。道内18カ所のうち、道南では函館市西桔梗町の道道函館上磯線(産業道路)と、北斗市本町の国道227号の2カ所で各500台を調べた。
同本部交通課によると、函館で運転者がシートベルトをしていたのは453台で90・6%。同地点は02年62・6%、03年70%、04年68・6%と全道ワースト記録が続いており、05年は88・6%と若干向上したが、昨年は79・8%で全道平均(91・7%)を10ポイント以上下回った。
北斗市の着用率は、近年少しずつ改善の兆しを見せていたが、昨年は86%と函館市に次いで下から2番目の低い水準。今年は昨年よりも2ポイント増加したが、全道、全国平均を大きく下回り、全道ワースト1となった。
後部座席同乗者のシートベルト着用は、現行法では努力義務とされているが、改正道交法の施行で来年6月までに着用が義務化される。函館、北斗両市の着用率は、全国(8・8%)や全道(8・3%)平均を上回ったが、ともに14%にとどまった。
道警函本管内(渡島・桧山と後志管内の一部)の今年の交通事故死者(11月末現在)28人のうち、4輪乗車中の死者は16人。このうち、シートベルト非着用だったのは半数の8人で、中でも4人は「車両の破損状況などから、着用していれば生存していた可能性が高い」(同課)という。
長万部町の国道5号で11月22日、ワゴン車がスリップして路外に逸脱した事故では、シートベルトを着用せずに後部座席に乗っていた70代の女性が、事故の弾みで後部座席の窓を突き破り、車外に放出されて亡くなった。シートベルト非着用だった場合の致死率は、運転席が約46倍、助手席が約10倍、後部座席は約4倍に上る。
同課は「事故が起きてからシートベルトを『していればよかった』では遅い。自分や同乗者の身を守る“命綱”であることを再認識してほしい」と訴え、今後は取り締まりを強化しながら、後部座席のシートベルト着用も呼び掛けていく方針だ。
提供 - 函館新聞社
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