年間100件超で推移…エイズ相談 HIV検査

update 2007/12/1 15:27

 国内、道内でHIV(エイズウイルス)感染者とエイズ患者が増え続ける中、市立函館保健所(函館市五稜郭町)に寄せられるエイズの相談件数と同保健所で実施するHIV抗体検査数は近年、いずれも年間100件を超えていることが分かった。1日の「世界エイズデー」に合わせ、関係機関では予防啓発活動に力を入れ、「早期発見のため検査を受けて」と呼び掛けている。

 厚生労働省によると、国内のHIV感染者とエイズ患者は年々増加し、2006年度は合計で過去最高の1358人の報告があった。道内でも増加傾向にあり、道によると、06年までの道内のHIV感染者の累計は87人、エイズ患者は69人となっている。

 同保健所によると、05年、市内の病院から同保健所にエイズの男性患者1人について届け出があった以降、道南で新たな報告はないという。

 相談電話は同保健所、渡島、八雲、江差の各保健所でそれぞれ設け、保健師や医師らが対応に当たっている。最も件数の多い市立函館保健所では06年度に152件の相談を受けた。内容は「性的接触をして心配」「気になる症状がある」など感染の有無のほか、「歯ブラシを共用して大丈夫か」といった感染経路に関するものもある。渡島、八雲、江差の3保健所の相談件数の合計は04年度が92件、05年度が59件、06年度が117件。

 HIV抗体の有無を調べる即日検査は、道や函館市などが04年度から導入。30分から1時間で陽性か陰性か分かる簡易検査で、市立函館保健所では06年度に132件実施している。同保健所感染症対策担当の加藤美子主査は「学生など若い検査希望者が増えてきた」と説明、「夜間検査など仕事後にも検査できる体制づくりも検討したい」と話している。

 世界エイズデーに合わせ、同保健所では2日まで1階でポスターやリーフレットを展示しているほか、3―7日には渡島合同庁舎1階でパネル展を予定。江差保健所では18日までHIVの抗体検査の夜間検査を実施する(要予約)。加藤主査は「エイズは決して珍しい病気ではない。今は治療薬が進歩し、感染しても発症を遅らせることが可能だが、まずは感染しない、しても本人で留めることが大事」と話している。

 検査などの問い合わせは市立函館保健所保健予防課TEL0138・32・1539。

提供 - 函館新聞社



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