江差できょう「まんぷく茶屋」
update 2007/11/29 15:48
【江差】江差町本町の法華寺通り商店街にある「寄来所(よっこらしょ)」は、空き店舗を利用した買い物客や住民の交流拠点だ。運営には商店主だけでなく、商店街を地域全体で元気付けようと、多くの住民が手弁当で参加している。29日には食品店や菓子店が自慢の商品を実演販売する「第8回まんぷく茶屋」も開かれ、師走が迫る商店街を活気づける。(松浦 純)
商店街の中心にある空き店舗を借り受けて「寄来所」がオープンしたのは2001年。05年からは「法華寺通り商店街組合」(三国幸吉会長)が運営している。
普段は買い物客の休憩所として開放し、大勢の住民でにぎわう「江差夜市」「まんぷく茶屋」など、商店街の行事や町内会活動などの拠点としても活用。商店街が主催する多くのイベントでは、通りに店を構える商店主だけでなく、本町周辺に住む高齢者や住民もボランティアで協力、地域全体で「寄来所」を盛り上げている。イベントの収益も運営経費などに充てている。
こうした取り組みについて、食肉店を営む三国会長は「イベントを楽しみにしている高齢者や子供も大勢いる。寄来所を中心に経営者と住民の交流を深めることで、親しまれ、足を運んでもらえる商店街になれば」と語る。
ただ、不況の波は容赦なく押し寄せ、同商店街を含む「上町(うえまち)」と呼ばれる地域では、廃業する店舗も相次ぐなど「シャッター通り」の様相が強まってきている。町内北部を中心に相次ぐ大型店の出店も商店街の衰退に拍車を掛けている。上町周辺の高齢者は「若い人は車で買い物に出られるが、高齢者が頼りにするのは地元の商店街」と語り、行く末を案じる。町も「市街地の機能が郊外にシフトする中で、既存の商店街の位置付けや活性化の在り方を真剣に考えるべき時期」とする。
三国会長は「商店街が意気消沈していれば江差全体の灯が消える。寄来所の活動を通じて、町のにぎわいや経営者のやる気を引き出したい」と心意気を語る。29日の「まんぷく茶屋」は午後3時から同8時。飲食店、食料品店、菓子店が自慢の商品を全品300円で提供する。ビールや焼き鳥などの販売も行う。
提供 - 函館新聞社
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