自宅前で23歳女性刺殺、元同級生の男逮捕

update 2007/11/27 10:58

 26日午前7時35分ごろ、函館市北美原3、会社員無量林(むりょうばやし)博昭さん(56)方の玄関先で、無量林さんの長女で会社員の智子(さとこ)さん(23)が突然家の前に現れた男に刃物で首などを刺され、同市内の病院に運ばれたが、失血性ショックで間もなく死亡した。函館中央署が逃げた男の行方を追っていたところ、約20分後に男の声で「人を刺した」と110番通報があり、同署員が函館西署近くにいた同市宮前町35、無職中原哲也容疑者(22)を殺人の疑いで緊急逮捕した。中原容疑者は智子さんの大学時代の同級生だった。

 調べによると、中原容疑者は同日午前7時35分ごろ、出勤のため自宅を出ようとした智子さんを持っていた折りたたみナイフ(刃渡り約10センチ)で胸や顔などをそれぞれ数カ所ずつ刺し、殺害した疑い。

 同署によると、智子さんは同市内にある勤務先に向かうため母親の広子さん(57)が運転する車で自宅を出ようとした際、車の前にいきなり中原容疑者の車が立ちふさがった。広子さんが車外に出て「どいてほしい」と注意を促したところ、中原容疑者が降りてきて助手席にいた智子さんを引きずり降ろし、犯行に及んだという。さらに止めに入った広子さんも同容疑者ともみ合いになり、顔や手などを切る軽傷を負った。

 中原容疑者は同日未明、JR函館駅付近で借りていたレンタカーでそのまま逃走。同署などが行方を捜していたところ同7時55分ごろ、「人を刺した。函館西署の前にいる」と110番通報があり、捜査員が近くにいた中原容疑者を確保して任意で事情を聴いたところ犯行を自供したという。犯行に使ったレンタカーは付近のスーパー駐車場で発見。ドアやハンドルなどには血痕が付着していて、車内からは凶器のナイフも見つかった。

 智子さんがことし3月に卒業した道教育大函館校によると、智子さんは在学中から担当教授に「つきまとわれている気がする」と中原容疑者に関する相談をしていたという。また今月15日にも、智子さんが卒業以来初めて同担当教授を訪ね、「数日前に(中原容疑者が)職場に来てまで呼び出された。家まで来られるかもしれない」と悩みを打ち明けられていたことも明らかにした。

 一方、調べに対し中原容疑者は「(智子さんらの)周囲からいじめを受けていた」と供述しており、同署は2人の関係や犯行の動機などを慎重に調べている。これまで同署などには智子さんからストーカー被害に関する相談は寄せられていなかった。

 現場はJR五稜郭駅から北東へ約5キロ離れた住宅街。

提供 - 函館新聞社



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