地元農業を応援 経済の活性化に…「食ねっとわーく道南」活動5年目
update 2007/11/25 14:44
函館の市民団体「食ねっとわーく道南」(田中ユサ代表)は、道南産米「ふっくりんこ」の子ども向け稲作体験などに取り組んで今年で5年目になる。11月からは農水省が朝食摂取率の向上を目指して始めた「めざましごはんキャンペーン」にも参加し、米食の普及・啓発活動も展開する考えだ。田中代表(46)は「地元農業を応援し、地域経済の活性化につなげたい」と話している。
「もしかしたら良い米になるのでは」。2000年秋、大野町(現北斗市)の道立道南農業試験場で、ふっくりんこと命名される前の水稲新品種「渡育240」を試食した田中代表はそう直感した。函館市内の米屋に嫁ぎ、さまざまな品種が定着しない道南米の状況も知っていたので、この新品種に期待し、応援ホームページ(HP)を立ち上げた。それが「食ねっとわーく道南」の前身だ。
函館出身の田中代表は繁華街の大門地区が寂れ、衰退する街並みに寂しさを感じていた。「農業の活性化は経済振興につながる」との思いから、HPでの活動を続け、同じ思いの仲間数人とともに2003年4月、市民団体を発足させた。
同団体では、子どもたちにバケツで稲を育ててもらう大会や、一般消費者に農作業や収穫を体験してもらう企画などを実施。「米1粒を作るためには、良い水や自然環境が必要。稲作体験を世界のさまざまな問題に目を向けるきっかけにしてほしい」と話す。
「めざましごはんキャンペーン」には関係行政機関からの勧めで応募。「朝食は体を目覚めさせるために不可欠。米を食べてもらいたいのはもちろん、まず何か食べることから始めてほしい」と訴える。今後、「食ねっとわーく道南」のHPでの情報発信などを行う予定だ。
「ふっくりんこ」はデビューして5年目。生産農家や関連商品も増え、少しずつ地域に浸透してきている。田中代表は「せっかく良い地元米があるのだから、それを基盤に地域経済を良くしたい。今後もさまざまな取り組みで応援したい」と話している。
提供 - 函館新聞社
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