景気「底入れ」ならず…03年度市民経済計算推計
update 2007/2/13 15:56
函館市は2003年度の市民経済計算推計をまとめた。市のGDP(国内総生産)に当たる市内総生産は9420億800万円で、前年度比3・2%減。03年度のGDPは同0・8%増の約501兆円で、国が02年5月に「景気底入れ宣言」をした状態を裏付けている。しかし、函館は「底入れ宣言ができる状況ではなかったことが分かる」(市総務課)結果となった。
渡島東部旧4町村との合併前の推計値で、道が示した推計マニュアルに基づいて算出した。
市内総生産の産業別の内訳は、金額ベースで1次産業(農林水産業)が41億9400万円、2次産業(製造業や建設業など)が2114億6200万円、3次産業(サービス業や卸売・小売業など)が7527億2300万円(重複計算を含む)。
金額での1次産業の構成比は0・4%と低い。ただ、04年度以降は漁業を基幹産業とする旧4町村分が加わるため、構成比を若干押し上げるとみられている。
市の統計業務を担当する総務課によると、市内総生産は00年度に1・5%成長となって以来、マイナスに転じた。01年度が0・5%減、02年度が2・0%減、03年度が3・2%減とマイナス幅が拡大しており、国が02年度に景気後退局面の終息を示す「底入れ」を宣言した状況とは違っていることが、推計値でも明らかになった。
また、03年度の人口1人当たりの市民所得は249万3000円で、前年度比0・6%増と横ばい。市民所得は(1)給料などの雇用者所得(2)資産が生む利子など(3)企業所得―の合算で、市民の平均収入や平均貯蓄ではない。
市民所得の03年度の道内平均は、函館より5万2000円多い254万5000円、全国平均は39万6000円多い288万9000円となっている。同課は「全道平均が函館より高いのは、人口が多い札幌の市民所得が高く、全体を押し上げたため」と説明している。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。