道議選情勢/渡島、北斗も混戦模様
update 2007/3/7 10:30
30日告示、4月8日投開票の道議選は、渡島支庁区(定数3)と新設される北斗市区(同1)でも前哨戦が過熱している。渡島はこれまで現職2人と新人2人が出馬を表明、北斗は自民党と民主党の現職2人が激突する構図。ともに混戦が予想され、各陣営は地盤を固めながら新たな票の掘り起こしに懸命となっている。渡島では票田の森町の動向が注目されている。
渡島支庁区には自民党新人、石田広紀氏(58)、民主党現職、岡田俊之氏(67)、自民党現職、川村正氏(66)、保守系無所属の新人、冨原亮氏(33)=50音順=が立候補を表明。
七飯町前会計課長の石田氏は、今年1月に出馬に名乗りを上げた。出遅れた感は否めなかったが、自民党の公認を受け、活気づいてきた。後援会幹部は「少しずつ浸透している」と手応えを語り、町役場OBや地元町内会を支持基盤に、町職員時代に培った行政手腕、人柄をアピールしながら知名度アップを図っている。
渡島北部を地盤とする岡田氏は、八雲町に事務所を構え3選を目指す。後援会幹部は「まずは地元での票固めをしっかりした上で、支持の拡大を図っていきたい」と票の上積みを図る。前回選挙ではトップ当選を果たしたが、「票の流れが読めないため、危機感を抱いている」(後援会幹部)とし、知事選と連動した戦いを繰り広げる。
渡島西部4町村が地盤の川村氏は、松前町に事務所を構え5選を狙う。昨夏に病気を患ったが、約2カ月半に及ぶ治療を経て昨年12月に「完全復活」を宣言。「体調は万全。病気の影響はない」と語り、八雲町旧熊石町地区の票の取り込みにも積極的だ。「自民党が1人では渡島の活性化は大変」と、自身を含む自民党2議席獲得を目指す。
前七飯町議の冨原氏は昨年5月に出馬表明。同町内でも人口密集地、大中山地区を地盤とし、党派、組織を超えた支援体制を築く。政党の公認を受けていないが、後援会幹部は「組織に縛られない強みを生かせる。次代を担う候補者だということを訴えていきたい」と、若さと行動力をアピール。無党派層の切り込みを図る。
北斗市区は、民主党現職の長尾信秀氏(61)と自民党現職の長谷秀之氏(48)=50音順=による一騎打ちの公算が高い。ともに2005年の渡島支庁区補欠選挙で当選した。
長尾氏は旧大野地区を地盤に市街地や漁村にも踏み込み、市内全域を精力的に回る。前回補選の旧上磯、旧大野両地区の票は長尾氏が長谷氏を上回ったが、「市となった以上前回の実績は関係ない。予想以上に厳しい。新たな票を掘り起こしていく」と危機感を募らせる。
党や支持基盤の労組の組織力を生かした票固めと、後援会による会員増強運動を地道に展開。「3者の歯車がようやくかみ合ってきた」と、告示までの体制強化に全力を挙げる。
長谷氏は大票田となる七重浜・追分地区の浮動票獲得に躍起。昨年12月ごろから、同地区の住民が働きに出ている函館市や七飯町などの周辺から攻め、知名度アップを図った。さらに前回補選に続き、同地区の主要町内会の支援も受ける。
地元建設協会など団体からの推薦も多数受けているが、保守層が一枚岩ではないという懸念材料もある。補選で大敗した旧大野地区では切り崩しに苦戦しており、「勝負はこれから。あとは最後まで足で稼ぐ」と必死の様相だ。(道議選取材班)
提供 - 函館新聞社
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