ガソリン高騰 広がる自衛策…省燃費グッズなどドライバーに浸透

update 2007/11/4 12:58

 厳寒期を前に函館市内・近郊でもガソリン価格が高騰し、家計を直撃している。1日現在でレギュラーガソリン(フルサービス)の1リットル当たりの平均価格が146円台(函館消費者協会調べ)に上昇し、近年まれにみる高値となった。こうした中、自家用車など車両に取り付ける「省燃費グッズ」や燃費を向上させる「エコドライブ」が注目され、ドライバーの間でガソリンを節約する自衛策が浸透してきている。(宮木佳奈美、水沼幸三)

 函館市内のスーパーオートバックス函館(昭和3)は昨冬から「省燃費グッズ」の専用コーナーを設置し、30種類の関連商品をそろえる。近年のガソリン価格の上昇に比例して需要が急増し、ことしの行楽シーズンの売り上げは例年の4、5倍に増えた。

 価格は3000円台から5万円台で、車内の電圧を一定に保つことで省エネ効果があるというバッテリーに取り付けるタイプが売れ筋。ガソリン1リットル当たりの走行距離が2―4キロ上昇するという。

 五十嵐久泰店長は「冬季は渋滞によるノロノロ運転や、エンジンスターターの使用で燃費が悪くなる。今後さらに需要が増えるのでは」とみる。買い物に訪れていた市内中道1の福祉ハイヤー会社経営、工藤敏浩さん(37)は「春ごろから省燃費グッズを取り付けているが、頻繁に車を使うなら効果的だと思う」と薦める。

 一方「エコドライブ」は地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出抑制が目的だが、燃費向上にもつながるとして、いまや輸送業界では常識だ。佐川急便函館店(本庄保店長)は「運送料に転嫁できないので1年前から徹底している」と話す。函館帝産バス(岩塚晃一社長)では「サービスが低下しない程度に、必要時以外はエンジンを切るようにしている」という。

 エコドライブを推進する日本自動車連盟(JAF)函館支部ロードサービス隊の香川博隊長は「発進時が最もガソリンを消費するため、ゆっくり加速するだけで個人差もあるが2、3割程度の節約になる」と指摘。ポイントとして▽アクセルの踏み加減を一定にする▽停止時は早めにアクセルから足を離す▽不要なアイドリングはやめる―などをアドバイスしている。

 下がる気配のないガソリン価格。こうした今すぐ実践できる“節約術”はさらに広がりそうだ。

提供 - 函館新聞社



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