スケトウダラ漁始まる

update 2007/11/4 12:57

 【乙部】日本海に冬の訪れを告げるスケトウダラ漁が3日、乙部沖で始まり、未明から乙部船団(松崎敏文船団長・17隻)と豊浜船団(明石晃司船団長・13隻)の計30隻が出漁した。

 豊浜漁港はこの日午前4時すぎ、餌を付けたはえ縄を積み込む出港準備で活気付いた。大漁旗を掲げた漁船は、漁業者の信仰を集める「諏訪神社」の真下の入江に集まり、神酒を海に注ぎ大漁を祈り、漁場を目指した。

 一方、漁を終えた乙部船団は午後1時すぎに帰港。乙部漁港に陸揚げされたスケトウは形も良く、松崎船団長は「思ったより漁があり、まずまずの初日」と話した。

 桧山沿岸のスケトウ漁は道内でも数少ないはえ縄漁だが、近年の日本海ではスケトウの漁獲が急減。桧山沿岸でも1993年度の漁獲1万7770トンが、昨年度は過去20年で最低の5273トンに激減した。

 近年の不漁は資源減少に加え、温暖化に伴う水温上昇や海流の変化による影響が大きいといわれる。乙部沖では例年は1月下旬まで漁を行うが、沿岸の水温が高いとスケトウは浅海の産卵場に近寄らず、はえ縄の届かない冷たい深海に身を潜めているという。ベテラン漁業者は「これまでの知識や経験が通用しない。夏は暑くて冬は寒い。そんな当たり前の気候でなければ海も良くならない」と、海の異変を肌で感じている。

提供 - 函館新聞社



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