「ミリキタニの猫」3日に道内初上映

update 2007/10/27 11:09

 国内外の映画祭で賞を獲得したドキュメンタリー映画「ミリキタニの猫」が11月3日、道内で初めて道立函館美術館(函館市五稜郭町)で上映される。ニューヨーク(NY)の路上でネコの絵を描き続けていた日系の男性ホームレスの人生を描いた作品。同月1―7日の「芸術週間」に合わせた同美術館の特別企画で、「ホームレス画家の魂に迫る映像を、それぞれの感じ方で楽しんでほしい」と来場を呼び掛けている。

 同美術館では広く芸術に親しんでもらおうと、毎年同週間中に映画上映や講演会などを行っている。今年は3、4の両日、現代美術アーティスト奈良美智の創作活動に密着したドキュメンタリー映画「NARA:奈良美智との旅の記録」と、「ミリキタニの猫」の2本を無料上映する。

 「ミリキタニの猫」の主人公は、NYで路上生活を送るジミー・ツトム・ミリキタニさん(87)。彼の絵に引かれたアメリカ人女性監督が交流を重ね、戦争に翻弄(ほんろう)されたミリキタニさんの過去を知り、共同生活を通じて向き合っていく。

 撮影期間中、偶然カメラは2001年9月11日の同時多発テロをとらえ、その混乱の中でも黙々と創作を続けるミリキタニさんの様子を映し出す。数奇な人生を送った芸術家の創作の秘密やその内面に迫る話題作で、06年東京国際映画祭の「日本映画・ある視点」部門で最優秀作品賞を受賞するなど、多くの映画祭で高い評価を受けている。

 同美術館の地家光二学芸課長は「こういう芸術家がいることに驚き、共感を覚える人もいるかもしれない。テロやホームレスなどを扱い、社会派ドキュメンタリーとしても興味深い作品」と話している。

 上映(74分)は3日午前11時と午後2時からの2回。4日は「NARA:」(93分)を午前11時と午後2時から上映する。同週間中、同美術館では常設展「ミュージアムコレクション秋」(大人150円、高校・大学生90円)を無料開放する。問い合わせは同美術館TEL0138・56・6311。

提供 - 函館新聞社



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