かあちゃん食堂 活動3年目
update 2007/10/20 10:22
【江差】江差町の愛宕町商店街で毎週水曜日、酒屋の店先を開放して高齢者への食事提供サービスなどに取り組む「かあゃん食堂・たまりば」の活動が3年目に入った。昼食の提供を通じた高齢者の見守り活動、住民との異世代交流といったユニークな取り組みは、本年度の「道福祉のまちづくりコンクール」(道主催)で奨励賞を受賞するなど、町内外でも高く評価されている。
ある水曜日―。午前11時になると、地域の高齢者が連れ立って、普段は酒屋として営業している「かあゃん食堂」を訪ねてくる。食卓を囲んだお年寄りは「元気だった?」などと会話を弾ませる。何気ない会話からお互いの近況を知り、しばらく姿を見せない人がいると家を訪ねて安否を確かめるなど、活動のすそ野は着実に広がってきている。
食堂は誰でも利用できる。ボリューム満点の食事は1食300円。煮物、焼物、汁物とメニューは多彩だ。四季折々の魚介類をはじめ、地物の食材をふんだんに活用している。正午を過ぎると、町内のサラリーマンも加わり店内は大にぎわいだ。
小梅洋子代表(65)は「いつも来てくれる人がいて、『おいしいね』と言ってくれることが継続の力になる」と話す。
「かあちゃん食堂」は2005年9月にオープン。小梅代表を中心とする商店街の主婦が交代で運営している。調理場では3、4人の主婦が調理や配ぜんを分担する。
運営メンバーの中で最高齢の小梅ミサさん(77)は、病院や官庁の食堂で勤務したことがある。前日から食材の下ごしらえに参加し、開店日には調理場を元気に行き来する。「年を取っても通って来られる場所があるのはうれしいね」と目を細める。
高齢者や住民の交流、見守り活動の拠点としてすっかり定着した「かあちゃん食堂」。この2年間で提供した“おふくろの味”は数千食に上る。小梅代表は「同じ思いを持つメンバーが一緒になって食べて笑って、楽しみながらやってきたことが成功の秘けつ」と語り、活動の継続に意欲をみせている。
提供 - 函館新聞社
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