青柳小、児童の顔のレリーフ復元
update 2007/10/20 10:22
函館青柳小学校(佐藤篤正校長、児童272人)は開校130周年記念事業として、校舎入り口の斜路ののり面に設置された児童の顔のレリーフを復元した。校舎が竣工した1935(昭和10)年に口から水が出る噴水として付設されていたが、以前から壊れて表情も分からない状態になっていた。19日には関係者が同校に集まって除幕式を行い、生まれ変わった青柳小の“顔”の完成を祝った。
同校は1878(明治11)年2月9日に住吉学校として開校し、統合などを経て1936(昭和11)年に函館青柳小となった。斜路は函館山山ろくの傾斜を生かした校舎設計の中で施設されたこう配のある通路。同校には西側の南北から2本の斜路が延び、レリーフはその接点部分に取り付けられている。
当初はレリーフの口から水が出る噴水で、下には水受けが設置されていたが、第二次世界大戦後に水が止まり、レリーフの顔も唇から上のほとんどの部分が壊れ、全体的に荒れた状態となっていた。
心を痛めた同校同窓会(辰村和子会長)は7月、開校記念として噴水の水受けを花壇として整備することを決め、開校記念事業実行委員会(川上俊彦同校PTA会長)は同時に、悲惨な状態だったレリーフを復元することにした。
ところが、レリーフの元の顔の資料が同校に残っておらず、関係者は顔を求めて住民らに写真などの提供を呼び掛けることに。これを知った同町在住の卒業生、高田菊子さん(81)が52(昭和27)年に妹らと撮影した記念写真に小さく映っているのを見付けて名乗り出た。この写真をもとに同校の教員が絵に仕上げ、市内の石材店に制作を依頼した。
除幕式には各学年の代表児童も参加。高田さんは「つぶれた顔がかわいそうだったので本当に良かった」と喜び、佐藤校長は「かかわった人達に感謝したい。レリーフはこれからずっと、わたしたちの青柳を見守ってくれるだろう」とあいさつした。
提供 - 函館新聞社
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