大気汚染物質発生 範囲内 水質 一部で基準超え…函館市、07年度版環境白書
update 2007/10/11 14:28
函館市環境部が2007年版環境白書を発行した。同白書は市環境基本条例に基づき2000年度から毎年度発行していて、前年度までの市の環境状況や施策の実施状況をまとめたもの。大気環境については、公害の要因となる硫黄酸化物や窒素酸化物、粉じんの発生状況が法令に基づく環境基準を下回り、おおむね良好だった。河川の水質については、松倉川の三森橋でBOD(生物化学的酸素要求量)が02年度以来4年ぶりに基準値を超えた。
白書によると、石油や化石燃料の燃焼に伴い発生する「硫黄酸化物」の06年度の測定は、一般環境大気測定局3局(万年橋小、亀田中、中部小)で実施し、各測定局の測定値は、0・004ppm、0・006ppm、0・004ppmと、環境基準(0・040ppm以下)をクリアした。
高温での燃焼に伴い発生する「窒素酸化物」は、美原と駒場にある自動車排出ガス測定局で行い、それぞれ0・032ppm、0・034ppmで、環境基準(0・060ppm以下)を下回った。また、粉じんは一般、自動車の5測定局で実施し、いずれも環境基準(0・10mg/立方メートル以下)をクリアしている。
このほか、有害大気汚染物質と定められているベンゼンやトリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタンの測定結果についても環境基準を下回った。ダイオキシンの判定については、大気、土壌、水質、川底の計13カ所で基準以下だった。
市に寄せられた大気汚染に関する苦情については、過去5年間で最も多い10件で、ばい煙9件、粉じん1件。悪臭の苦情件数は05年度と同じ6件だった。
一方、河川の水質状況は、調査を行った本流、支流8河川のほとんどが良好な判定だったが、松倉川の三森橋で、BOD値が02年度以来4カ年ぶりに環境基準(1mg/l以下)を越える1・3mg/lをマーク。ほかの測定地では基準値の範囲内だった。
他の河川のBOD値はすべて基準値の範囲内だったが、矢尻川、および新世川では環境基準を超えるひ素が検出された。
白書は本編(A4判108ページ)と調査・測定結果をまとめた第2編(同、26ページ)の2冊。本編は「函館市の概況」「函館市の環境行政」「環境の状況」「環境基本計画の推進」「環境基本計画の進捗(ちょく)状況」の5章と資料編からなる。同環境部では1000部を作成。希望者には配布する。問い合わせは同環境部環境保全課TEL0138・51・3348。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。