道南のエゾシカ狩猟期間2→3回に

update 2007/10/8 15:43

 道は27日、道南地方(渡島、桧山、後志管内)で本年度のエゾシカ狩猟を解禁する。道東地方に比べ生息数が少ない道南では狩猟期間を分断して捕獲しており、本年度は3回に分けて実施する。狩猟者の減少や高齢化などで、十分な捕獲数が確保されない状況を踏まえ、昨年度より回数を1回増やして中断期間を短縮し、捕獲効率を向上させる狙い。

 道南では狩猟解禁から2週間ほどで急に捕獲効率が低下する。エゾシカの警戒心を解くため05、06年度は狩猟期間を11月1日から同30日と2月1日から同28日の2回に分けた。渡島の捕獲数は05年度が333頭、06年度が256頭と横ばい状態で推移している。

 渡島の狩猟者数は1976(昭和51)年度の1134人から2006年度は半数以下の467人に減少し、年齢層も50、60代が8割を占めるようになった。捕獲効率を上げるため今年は狩猟期間を27日から11月25日、12月15日から1月14日、2月1日から同29日の3回に増やした。全道的には25日から2月29日まで中断せずに解禁する。

 道内では道東を中心に、エゾシカによる農林業の被害が激増し、植物の減少など森林生態系への悪影響も生じている。こうした事態を受け、道は「エゾシカ保護管理計画」を策定し、道東、道央、道北地方を中心とした頭数管理を進めてきた。道南での狩猟は、億単位の農作物被害が出ている道東のように深刻化する前に、頭数管理するのが目的で、05年度に解禁した。

 渡島支庁によると、管内でエゾシカによる主な農作物(水稲、豆類、根菜類、ジャガイモ、てん菜、トウモロコシ、果実類、その他の8種目)の被害は02年度54万7000円、03年度35万7000円、04年度60万5000円、05年度274万7000円、05年度299万円と増加傾向にある。自動車や列車との接触事故も増えているという。

 同支庁は「今後道南でも生息数の増加が予測されるため、早い段階で地域の特性に応じた方法を取っている。ハンターには狩猟期間を守ってもらえるよう周知していく」と理解を求めている。

提供 - 函館新聞社



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