高3集団暴行死 少年3人を追送致
update 2007/10/3 11:53
函館市内の公園で8月下旬、同市内の私立高3年佐藤智也君(18)が中学時代の同級生ら少年7人に集団暴行を受けて死亡した事件で、函館地検は2日、7人のうち元同級生(17)や無職少年(19)ら3人が事件前にも佐藤君を恐喝したり、いじめの様子を携帯電話で撮影したりしていたとして、恐喝や強要などの非行事実で函館家裁に追送致した。主犯格の元同級生らが佐藤君に対し、恒常的に執拗(しつよう)ないじめを繰り返していた実態が改めて浮き彫りになった格好だ。
同地検の送致事実などによると、傷害致死事件前日の8月25日午後3時から同7時半ごろまでの間、3人のうち元同級生ら2人が同市富岡町の富岡中央公園で、佐藤君に「あしたの2時におれの家に8万円持ってこい」「きょうはとりあえずけじめだけは付けさせてもらうからな」などと金を脅し取ろうとしたほか、3人が共謀して佐藤君への嫌がらせを携帯電話で動画撮影したり、臀部(でんぶ)を金属バットで複数回殴ったりした。
今回追送致された事件には、3人のほか少年らの取り巻きだった14歳と18歳の少年2人も加わっていた疑いが持たれていて、同地検は立件も視野に捜査を続けている。
検察側は今回の送致事実も集団暴行に至る一連の犯行として、3人について「刑事処分相当」の意見を付け、傷害致死事件との併合審判を求めた。
同地検の調べに対し、3人は非行事実を認め、「(佐藤君が)いじめられていることを話さないように、口封じのために携帯電話で(いじめの様子を)撮影した」「面白がってやっていた」などと供述。元同級生らは日常的に遊び感覚で暴行を繰り返していたとみられ、同地検は「佐藤君が明確に拒絶の意思表示をできるような状況ではなかった」としている。
同地検は同家裁に対し、「少なくとも3人に関しては、同時審判で適正な決定をしてほしい」とし、16歳以上の少年が故意に人を死なせた場合に少年法に定められる検察官送致(逆送)の原則を踏襲するよう求めている。
提供 - 函館新聞社
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